ある日の買い付け

本日もフランスアンティークのハンティングをしてきました!
比較的近場で開催されたアンティークフェアーでの買い付けだったのですが、良い駐車場所をキープするためにいつものように早朝始動です。

まだほとんど人のいない高速サービスエリア(SAのことをフランス語では”aire”と言います)に立ち寄って自動販売機のコーヒーを一杯飲むのが早朝出発時の恒例行事。フランスでは、自動販売機のコーヒーも基本エスプレッソです。

フランスではコーヒーの主流はエスプレッソ(café express)です。カフェやレストランでコーヒー( café )をオーダーするとエスプレッソが出されます。日本・アメリカ流のコーヒーをオーダーしたいときは、Café allongé(カフェ・アロンジェ)または Café long(カフェ・ロン)と言ってください。エスプレッソは量が少ないので慣れないうちは物足りなく感じますが、しばらくすると濃いエスプレッソでないダメ、という舌に変わっていきます。日本で飲んでいるタイプのコーヒーをがぶがぶ飲みたくなったときはStarbucksへどうぞ。日本よりはるかに量が多いです!

早朝のフランスの高速サービスエリア

会場前には6時前に到着、ゲート近くの良い駐車場所ゲットすることができました。雨のパラつく生憎の天気でしたが、いつものように多くのバイヤー・ディーラーたちが8時の開場を今か今かと待ち構えています。

会場・フェアーにより、アンティークを積んだ売り手ディーラーのバン・トラックが事前(前日)に会場内に入れる場合と入れない場合があります。会場近くの駐車事情、会場とフェアー運営母体との契約内容によってディーラーの車の事前入場可否が決まるのです。本日のフェアーではディーラーのバンが既に入場しており、それぞれ会場内の所定位置に停めてありました。ただし、いずれの会場でも、フェアー当日は売り手ディーラー自身が開場時間まで中に入ることができないというルールがありますので、会場外でわれわれバイヤーたちと一緒に開門を待つことになります。

本日の会場はバイヤーの専用駐車場が少し遠いところに位置しているため、自分もそうですが、多くのバイヤーの車がゲートに接する道路に路駐しています。

アンティークフェア会場前

ようやく開門、傘を差しながらchiner(販売されているアンティークやブロカントの中から自分の目に適う品を探す、という意味のフランス語)します。

人気の高い商品はあっという間に売れてしまうため、開場後数分の間にゲットする必要があります。この時間帯は売り手も強気なため値段交渉も厳しく、どうしても欲しいものはほぼ言い値で購入しなければなりません。今回は入場直後に周るルートの選定ミスがあり、目的のディーラーのブースに到着するのが遅くなってしまいました。結果、そのディーラーが得意としているクラブソファーを入手できず!
開場5~10分後のことです。売れてしまっていたいくつかのクラブソファーがとても素敵だったので、残念です。他のディーラーのブースも探してみましたが、本日はクラブソファーが不作で、残念ながら1つも仕入れることができませんでした。

アンティークフェアー会場内

不思議なもので、アンティーク買い付けではマイナスなことばかりが続くということはありません。狙っていた獲物が見つからないときに、予想外の素晴らしいアイテムと出会う、というのはよくあること。

本日も嬉しいサプライズがありました。普段はこの会場のアンティークフェアーに出店することがない旧知のミラー系ディーラーと遭遇したのです。いつも魅力的な在庫を持っていらっしゃる方で、このディーラーからデコラティブで美しいミラーをいくつか入手することができました。
また、これまでなかなか出会うことがなかった巨大なガーデンフラワーカップもゲット! アンティーク調の現行品では大振りのものもそこそこ出回っていますが、本物のアンティーク品としては希少なサイズなのです。

デコラティブなアンティークミラー

ほど良いシャビー加減と美しい水色が目を惹くドアも発見、値段も悪くありませんでしたので迷わず仕入れました。南仏らしくカラフルで素敵な色です。今日はブルー系のアイテムと縁がある日でした。

ブルーグリーンのシャビーなパネルドア

こ、これは遊園地か何かの古い乗り物ですね。。。野ざらしになっていたのか、かなりシャビーなブロカント品です。アイアンのアラベスク模様が時代を感じさせます。インパクトがあって見ているだけであればそれなりに楽しいですが、輸送も大変ですし、費用がかかる割にまず売れることはないでしょうから、もちろんパス。

古い遊園地の乗り物

当家の奥様は顔認識能力がとてつもなく発達しています。この特異な能力のため、都会の町中でいわゆる有名人を見つけることが多くあります。

そんな奥様がフェアー会場である方を発見! 「ある方」とは、惜しまれつつ一旦休止となったBS日テレの番組「パリで逢いましょう」にも出演されていた、パリのサンジェルマンデプレでアンティークショップを経営されている女性です。南仏まで買付けにいらしてるんですね!
無理やり私の名刺を押し付け、わが奥様とツーショットの写真を撮らせていただきました。

奥様とサンジェルマンデプレのアンティークショップオーナのツーショット

本日は先ほどのミラーやドアを含め、10点ほど仕入れました。数は比較的少なめですが、かなりレベルの高いものを仕入れることができましたので、日本に持ち帰り皆様にご紹介するのが今から楽しみです。(クラブソファーを仕入れることが出来なかったのは残念! )

本日の買い付け模様はここで終了、突然ですがお口直しに食べ物の話を追加します。

皆様ご存知の通りフランスはチーズ大国です。いつかご紹介することになると思いますが、スーパーや専門店で販売されているチーズの種類にはいつも圧倒されます。日本ではそのうちのほんの一部しか輸入されていませんし、関税がとても高くフランスの何倍もの売値になってしまうため、なかなか本格派の美味しいチーズを気軽に食べることができません。ということで、フランスではここぞとばかりチーズを買い、食べ、そしてまた買います。

到着初日、早速チーズを買い込み、夕食時テーブルに並べます。

フランスのチーズ

到着後、まだ数日しかたっていませんが、チーズのストックは以下のように変貌しています。

フランスのチーズ

パン、チーズ、ワインなど、フランスでは美味しい食材が豊富で安く購入できますので、嬉しい限りです。皆さまもぜひフランスにいらして本場の素晴らしい味をご堪能ください。

それではまた、à bientôt !

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