リル・シュル・ラ・ソルグとメゾンデュモンド

Bonjour 皆さん!

おかげ様でフランス買い付けは無事完了しました。今回も満足いく買い付けができましたので、晴れ晴れとした気持ちで帰国の途に就くことができそうです。

明後日フランスを発ちますので、プロヴァンス滞在は残すところわずか2日。買い付けそのものは終わっているのですが、梱包業者や税関向けのペーパーワークなどがあり、今までと違った忙しさに追われています。ここで手を抜くと日本に帰ってから苦労するんですよね。

という状況ながらもせっかくのフランス滞在、睡眠時間を削ってでもフランスを満喫したい!ということで、本日は車を飛ばしてフランスの大手インテリアショップ、メゾンデュモンド(Maisons du Monde)に行ってきました。

滞在期間が短く、今回はフランス買い付け紀行の投稿数も少な目になってしまいましたので、あとひと踏ん張り投稿も頑張りたいと思います。

今日の投稿は、お気に入りのプロヴァンスの町リル・シュル・ラ・ソルグ(L’Isle sur la Sorgue)と、本日訪れたメゾンデュモンドのミックス版になります。リル・シュル・ラ・ソルグは「カマルグの白馬と羊飼いと南仏の風景」でも軽くご紹介していますので、よろしければそちらもご覧ください。

ソルグ川と白鳥

プロヴァンス滞在中に必ず何度か訪れる町、リル・シュル・ラ・ソルグ (L’Isle sur la Sorgue) 。南仏旅行のガイドブックなどにも頻出していますので、ご存知の方も多いかと思います。

紀元前のローマ帝国による占領にまで歴史を遡ることのできる古い町ですが、教会など一部の建物を除き、決して歴史的建造物が多く存在する町ではありません。以前ご紹介したリュベロン地方の町などとはかなり毛色が異なります。内陸ながら、地中海沿いの町のような佇まいなのです。

私たち夫婦も、気軽に歩けて、明るく美しいこの町が大のお気に入り。木曜日、日曜日のマルシェはとても賑やかで、フランスの中でも訪れる人が最も多い部類に入るそうです。のちほどご紹介いたしますが、アンティークで町おこしをしたり、町全体にエネルギーや勢いが満ち溢れています。

“L’Isle sur la Sorgue”とやや長めの町名ですが、各単語の意味は、”Isle” = 「島」、”sur” = 「~の上の」、”Sorgue” = 「ソルグ川」です。『ソルグ川の上にある島』、お洒落な名前ですね。

この町の名勝としてよく紹介されているものに、苔むした水車、蚤の市、川にかかる橋の上のカフェ席、カラフルな花が咲き乱れる川沿いの家などありますが、今回有名スポットはパスしておきましょう(いつの日かご紹介するかも?)。とはいえ、有名スポットでありながらどうしても外せないのが町名の由来にもなっているソルグ川です。

ソルグ川が縦横無尽に町中を流れるリル・シュル・ラ・ソルグは、マルティーグのように”Venise Provençale”(プロヴァンスのヴェニス)と呼ばれることも。驚くほど透明度が高いソルグ川は、車で10分くらいの距離に位置する町フォンテーヌ・ドゥ・ ヴォクリューズ(Fontaine-de-Vaucluse)の湧水を水源としています。

フォンテーヌ・ドゥ・ ヴォクリューズの湧水の源は、ヴァントゥー山南面の雪解け水と、ヴォクリューズ山脈・アルビオン高原(ラヴェンダー街道の先にあるソー・Saultはアルビオン高原の町です)・リュール山地に降る雨が地中に浸み込んで貯留された地下水です。

ソルグ川

クリスマス近くになると川は星のような色の照明をまとい、幽玄な雰囲気を楽しむことができます。(下の写真は過去に撮影したものです)

照明に照らされたクリスマス前のソルグ川夜景

ソルグ川は何本もの支流に分かれ町の中を流れていきます。水の流れが緩やかなポイントでは、無色透明な水の中を泳ぎまわる多くの魚を見ることができますので、ぜひ足を止めてゆっくりご覧になってみてください。

今回は町の裏手にある細い支流で運よくカワウソに出会うこともできました。日本では絶滅種に指定されているカワウソですが、フランスでは手厚い保護が功を奏し、生息数が回復しているそうです。

ソルグ川を泳ぐカワウソ

スマホの方はかなり見にくいと思います、すみません!

アパルトマンを借りてひと月近く住んだこともありますが、町を歩くたびに新しい発見があります。今回の出会いは、笛を吹く可愛らしい子供の像。周囲の壁と同じ塗料で塗ったのでしょうか、テントウムシのような赤い指輪が素敵なアクセントになっていました。これもスマホでは見えませんね、ごめんなさい(汗)

リル・シュル・ラ・ソルグ町内の窓に置かれた笛を吹く少年の像

リル・シュル・ラ・ソルグは、風光明媚な街並みだけではなく、アンティーク&ブロカントの町としても知られています。

1960年代、リル・シュル・ラ・ソルグは町おこしの一環としてアンティーク&ブロカントビジネスに取り組み、ロンドン、サントワン(Saint-Ouen、クリニャンクールのこと)に続くヨーロッパ第3のアンティークマーケットにまで成長しました。当時は年に2回アンティークフェアーが開催され、120,000人ほどの一般客がフェアーに来場していたそうです。その後は町に根を下ろし店を開くアンティークディーラーも増え、1980年代にはQuai de la Gareなどのアンティーク専門街がいくつか誕生しました。

というのがリル・シュル・ラ・ソルグの輝かしいアンティークヒストリーです。

その後、バブル崩壊に伴いアメリカを中心とする海外勢のアンティーク離れが進み、町のアンティークビジネスも往時の勢いを失ってしまいました。閉店するアンティークショップも多く、現在ではアンティークに代わり観光業が町の経済を支えています。私たちの滞在中にも、建物一棟規模のこじんまりとしたアンティーク専門街が寂しく幕を閉じてしまいました。

とはいえ、アンティーク専門街のいくつかは生き残っていますし、日曜日の蚤の市も健在。アンティークやブロカント好きの方が訪れてがっかりすることはないでしょう。

以前お話したように、この町のアンティークビジネスはプロではない一般の方をターゲットとして運営されていますので、特別なケース(蚤の市、BtoB価格で卸してくれる知人の店)を除き、買い付けに利用することはありません。クリニャンクールも同様。

私が好きなアンティーク専門街は”L’ilses aux brocantes”です。小規模なアンティーク街ですが、センス良い店が多く、ひっそりとしたたたずまいも気に入っています。住所は、7 avenue des quatre otages 84800 L’Isle sur la Sorgue

中庭です。

L'ise aux brocantes

「ブロカントの島」という名前通り、ほとんどのお店がアンティークというよりはブロカントなアイテムを扱っています。

L'ise aux brocantesのお店

今回はとある店で20灯以上の素敵なシャンデリアを見つけました。ボリューム感もありますので、古い洋館の大きなダイニングルームの天井に吊るせばさぞかし映えることでしょう。個人的には壺も気になるなあ、欲しい!

大きなアンティークシャンデリア

リル・シュル・ラ・ソルグには、パリにも店舗を持つ”Florel en Provence”というハーブティー専門店があります(紅茶やスパイスも少し売っています)。たまに訪れては自宅用にハーブティーを購入していたのですが、あまりにも美味しいので軽井沢のお店で販売してみたくなり、ダメ元でお店の方に声をかけました。

す、すみません、日本でアンティークショップを運営しているものですが、御社の製品をぜひうちの店に卸していただきたく、うんぬん・・・・

あ、いいっすよ~、掛け目は〇〇%。商品を準備しておきますので、必要なの選んでいってください。

そんな簡単でいいんかい。。。

※店の方の写真はフリー画像です。目隠し線に特に意味はありません。

マルセイユ空港のターミナルショップや、一時はパリの百貨店ギャラリー・ラファイエットにも商品を置いていたほどの有名店なのでまず相手にしてもらえないだろうと思っていたのですが、こちらが驚くほどあっけなくOK!何事も前向きにアタックしてみるものですね。

近いうちに実店舗で販売しますので、楽しみにお待ちください。

ハーブティー専門店”Florel en Provence"

町名に戻りますが、なぜ日本人でも発音できる本場フランスアクセントの「ソルギュ」ではなく「ソルグ」読みが跋扈(ばっこ)しているのか、なかなか納得できる答えが見つかっていません。確かに「ソルグ」の方が言いやすく、「ギュ」が日本人的になんとなく違和感ある発音なのはわかるのですが、まあどうでもいいですかね。

さて、最後に本日訪れたメゾンデュモンド(Maisons du Monde)をサッと紹介します。

メゾンデュモンドは家具や雑貨などを販売するフランスのインテリア専門店です。売り場やラインナップから、IKEAのフランス版という表現がぴったり。ばりばりフレンチスタイルなデザインですので、特に日本の方は好みが分かれると思います。論より証拠、次の写真を見ていただければそのイメージが伝わるでしょう。

Maisons du mondeの寝室ディスプレイ

流行りのグレーが中心で、決して派手な色使いではありませんので、フランス大好きな方であれば日本でも違和感なく使えると思います。IKEAはコストのかからないデザインを徹底的に追及していますが、こちらはデザイン重視。いかにも制作に手間のかかりそうな品が多く、当然のことながら価格は高めです。

欧米に多くの店舗を展開しており、現在の店舗数は、ヨーロッパ266、アメリカ2となっています。日本には進出していません。このデザインですから、チマチマした並行輸入はさておき、運営母体が日本に進出して本格的にマスを相手にするのは難しいでしょう。規模は桁違いながら、当店も似たような立ち位置なのでよくわかります。以下はメゾンデュモンドの国別店舗数です。

  • フランス: 193店舗
  • イタリア: 30店舗
  • ベルギー&ルクセンブルグ: 16店舗
  • スペイン: 12店舗
  • ドイツ: 8店舗
  • イギリス: 4店舗
  • スイス: 3店舗
  • アメリカ: 2店舗

アメリカはもう少し多くてもいいんじゃね?と思いますが、他はお国柄通りの納得の店舗数です。

店構えはこんな感じ。郊外ならではのIKEA的大型店舗です。

Maisons du Monde ファサード

Maison du Mondeは「世界の家」という意味です。壁に描かれたインディアンテントやエスキモーの氷の家(イグルー)などのイラストも店名に合わせたものだと思われますが、実際に売っている商品を見るにつけ、なぜこの店名?という疑問が湧いてくるのは私だけでしょうか。

広大な店内にフランススタイルの家具がたくさん並んでいる光景は、圧巻の一言に尽きます!

Maisons du Mondeの広い売り場

前段で日本での展開について悲観的な見方をしましたが、あらためて店内のイメージを見て、原宿・表参道・青山あたりであれば、小さめの店一つくらいやっていけるかも?と思い直しているところです。もちろん私はやりませんよ、相手にしてもらえませんから。

次はソファー売り場。

Maisons du Mondeのソファー売り場

うーん、やはりIKEA的売り場感が満ち溢れている!平日なのでやむを得ないのかもしれませんが、客の数が少なくて他人事ながら心配になります。余計なお世話でしょう。

部屋をイメージしたコーナーが多いのも今どきですね。

Maisons du Mondeの売り場の一角

これもまたIKEAと同じく、出口近くには食器や雑貨売り場があります。IKEAとの違いは、家具と同じくデザイン性に富んでいるところ。

フランスらしいと言っていいのか、マグカップなどの食器類とキャンドルが言葉通り山のように陳列されていました。今回のフランス買い付けで仕入れた大きなろうそく立てに合いそうな太めキャンドルを見つけ、何個かゲット。なぜか日本は入手できるろうそくの種類が少ないので、ラッキーな出会いでした。

マグカップの色やディスプレイ方法もオッサレー、ですね!

Maisons du Mondeのマグ売り場

駆け足でご紹介いたしましたが、いかがでしたでしょうか?フランス買い付け紀行の読者であれば、好みがぴったり!と感じる方もそこそこいらっしゃるかと思います。パリにも7~8店舗ありますので、ぜひご旅行の際に訪れてみてください。素敵なフレンチスタイル雑貨もたくさん販売していますので、喜ばれるフランス土産になること間違いなしです。

帰国が迫っていますが、急遽明日おもしろいスポットを訪れることになりました。この投稿を今回買い付けのフィナーレにしようと考えていたのですが、せっかくですので帰国早々に明日のイベントをアップしたいと思います。

それではまた近々お会いしましょう!

Raphaël

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